訊かない、言わない。ゆるーく、いい関係。

記事公開日 2019年4月8日

六本木のクラブママ時代のお客さま・Nさんと久しぶりに呑んだ。
「呑んだ」といっても、私は夜の仕事を卒業してからお酒はやめているので、
乾杯のモヒートだけ。
彼はウィスキーやジンを何杯もおかわりして、3時間ほど。

15年以上の付き合いなのに、私はNさんの名前と携帯番号、年齢は(おそらく)50代半ば~後半であることくらいしか知らない。ホワイトカラーではあるが名刺はくれず、SNSの類は一切しない人で、本名かも定かではない。
勤務先も、住所も、出身地も兄弟の有無も既婚か独身なのか、何もかも。

素性を明かさない代わりに、
彼も私の本名やプライベートなことは一切訊いてこない。
(もちろん、訊かれたところで私はたぶん本当のことを言わない。嘘をつくのではなく、「本当のことを言わない」のだ)
隙あらば距離を詰めようとするお客様が多い中、様々な探りを入れてこないのは、とても珍しく、何よりもありがたい。
話すことと言えば、六本木時代のくだらない思い出話やグルメ情報、最近読んだ本や出張先での出来事。多少の下ネタはしても口説かないし、触らない。恋愛に発展することも無い。
深刻な話題も、感情むき出しで話すことも皆無だ。
無条件に応援してくれて、悩み事があれば親身になって相談に乗ってくれる。
お礼に、お腹周りが気になったと嘆くNさんに、ダイエット情報を提供する。

この距離感がとても居心地いい。
自己開示や情報交換して信頼を築く人間関係は素晴らしいと思う一方で、
お互い何者かわからない、ゆるーく繋がっているこんな関係もいい。

 

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