コスパの悪さを息子に説教される父

記事公開日 2019年5月21日

6月発売の「モテ本」の執筆を終えて、
二見さんの長編書き下ろしへ。

先日、六本木クラブ時代のお客さま・Pさん(58歳)と食事した時のこと、
開口一番「大学生の息子に『ゲームばかりするな』『ちゃんと彼女を作れ』と説教すると、逆に説教された」とションボリ。
訊けば、
「お父さんは、高級クラブやキャバクラに大金を落としているけれど、ちゃんとホステスを口説けてる?セックスできてる?投資に対してリターンはあるの?」と、
大真面目に切り返されたという。
しかも
「僕の趣味はゲームだけど、時間とお金をかけた分だけ達成感も満足感もある。ムラムラしたら、風俗で上手に性欲を解消をしている。口説く手間もめんどうな駆け引きもない。豪華な食事やプレゼントも不要だし、最高のコスパの良さだ」とドヤ顔で言われたとか。
「凜花、どう思う?」とPさんに問われて、
「ああ・・・確かにコスパは最高にいいですね」
と言葉を濁すしかない私。
「そうか・・・」と、Pさんは芋焼酎をぐびり。
ちなみにPさんは、ワイワイと賑やかな酒席を好み、ほとんど女性を口説かず、
『勃ったらヤラしてくれ、勃たなかったら許してくれ』がキャッチフレーズの自称・ED紳士。

もちろん、クラブに通っている以上、「あわよくば」の下心はあるだろうが、
私がいたクラブにも10年間通い続けてくれて、相当な額のお金を落としてくれても、
ホステスといい仲になったという噂は無い。
つまるところ、「人畜無害のいい人」なのだ。
結局、この日も食事をして、タクシー代を頂いて、何事もなく帰宅。
大学生の息子に言いくるめられている父の姿を想像すると、つい吹きだしてしまう。
Pさん、息子さんはきっと出世しますよ!

 

 

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