☆寄生虫☆
記事公開日 2013年3月24日
以前住んでいたマンションの近くに「寄生虫館」があり、
グロテスクなもの好きな私は、気が向いた時、ふらりと足を運んでいました。
こじんまりとした二階建ての館には、
宿主(動物や魚)とともにホルマリン漬けにされた、回虫やサナダムシがたくさん展示されています。
男性の体内から出たという、七メートルにも成長したサナダムシは圧巻でした。
なぜ、このことを思い出したかというと、
先日、椎名誠さんのエッセイに、寄生虫のことが書かれていたからです。
椎名さんが取材されたという、藤田紘一郎名誉教授は「寄生虫博士」の異名を持ち、
ご自身も免疫力の研究のため、サナダムシを体内で飼われている方です。
健康なサナダムシは、一日20センチも成長し、
一カ月で6メートルにもなるとか。
寄生虫を体内に持つことは様々な利点があり、
現代病である花粉症、アトピーなどとは無縁になり、
不衛生な土地で生水(もしくは毒物)を口にしても平気だそうです。
この時期、花粉症のつらい方には朗報ですね。
でも、入手ルートは困難そうです。
「ネットで寄生虫カプセルが売っている」と話題になったことがありましたが、
あれは都市伝説らしいです。
本来は、
サナダムシの卵を持つ人の便が川に流れ、
卵が「卯か」した時にミジンコに食べられ、
そのミジンコを鮭やマスが食べ、
それを人間が食べないと人体には入らないそうです。
しかも寄生虫の寿命は二年半。
人との相性によっては、数カ月で体外に出てしまう場合もあり、
「蓼食う虫も好き好き」ということでしょうか。
研究が進み、近い将来
花粉症、アトピー、ガン、ダイエットなどに効く「寄生虫療法」が
日本で始まるかもしれません。